昭島駅北口大規模開発:地下水に関する学習会に参加しました
昭島巨大物流センターを考える会の学習会に参加しました。
今回のテーマは、地下水について。
講師は、昭島市福島エリアに生家がおありで、
千葉大名誉教授の新藤静夫先生。
日本地下水学会会長、東京都環境影響評価審議会委員など務められており、
昭島市でも約10年前にご講演なさったとのこと。
その際の資料も参加者に共有くださいました。
GLPプロジェトについて、東京都の環境影響評価調査計画書上では、
「データセンターの空調設備の冷却用として、計画地内の既設井戸(深井戸)からの
地下水の利用」が想定されています。
新藤先生は今回の計画予定地にある5本の井戸について
かつてのご勤務先で掘ったためデータをお持ちで、
その関連情報含め、今回各種貴重な資料をおしみなく示してくださいました。
昭島市の地下水の特徴として、
・その殆どが八王子市からはいってきているが多摩川からも急に入ってくる。
・隣の福生市はそばに涵養域があり水源も深く、枯れることが考えにくいが
昭島市の水源は100m程度と浅く影響を受けやすい。
昭島の地水環境を人工衛星で図ると今回計画予定地は地下水が浅いことが改めて確認でき、
実際に昭和飛行機の地(今回の計画予定地)の井戸は浅い。
繰り返しおっしゃっていたのは、
データセンターの冷却のため地下水を大量に使う事態になれば
市の水道も同じ帯水層を使うため
影響がでる可能性があるということでした。
さらには、民家の井戸枯れがおきる可能性もあり
災害時対応にも支障がでるため丸井戸は残せるようすべきとの指摘もありました。
水収支をきちんと評価することが必要であるものの、
水収支をだすことが至難の技であるとのこと。
(※昭島市では平成16年、令和3年に地下水流動調査を実施し、そのなかで水収支をだしています。
https://www.city.akishima.lg.jp/s108/010/010/010/030/20140830200230.html )
今回の開発に伴う井水利用計画の詳細を明かにし、
市の水道に影響がないよう事業者に求める必要があるのではないでしょうか。