昭島市空き家対策セミナーに参加しました
昭島市空き家対策セミナーに参加しました。
市では、本年3月には空き家対策計画が策定され、
5月には従来の耐震診断・改修等補助事業の充実が図られましたが、
今回セミナーは、啓発も兼ねての開催と冒頭市からの挨拶があった上で
空き家の
①発生抑制全般に関する取り組み事例
②利活用しながら社会・経済課題を解決する事例
③片付け事業の事例
の3つの角度からそれぞれ講師がおはなしくださいました。
◆①については
株式会社こたつ生活介護「活き家の窓口」相談センター室長 松田朗さんによる講演。
こたつさんは、現在居住支援・空き家対策(「活き家」プロジェクト)・不動産仲介の事業を展開なさっていますが、昨日は特に活き家プロジェクトについておはなしくださいました。
具体的には、住まい・医療・介護・福祉など、いわゆる地域包括ケアシステムに関連した様々な分野の関係者と連携し
空き家になる前に相談を受け希望を聞き出しながら心配ごとを減らしてゆき、
必要応じたご家族との対話、住まいの現況調査、家財整理、マッチング支援等実施なさっています。
空き家になると、防災・防犯・衛生・景観等問題が発生し社会問題化してしまいます。
大切なのは、空き家になる前に手をうっておくこと。
活き家の事例についてもおはなしくださいましたが、これからの時代誰もが自分事として考えるべきテーマであることを再認識。
◆②については、
合同会社Renovate Japan 代表 甲斐 隆之さんによる講演。
人生も家も日本社会も立て直す、「タテナオシ」という事業を展開。
空き家と貧困問題の社会課題解決に向けた取り組みをなさっています。
具体的には、空き家をリノベーションする期間限定で、
生活困窮者が住み込みながら空き家改修にあたることで居場所と仕事を提供。
その方が次のステップへ進む支援を行うソーシャルビジネスを展開なさっていますが、これまで取り組まれた5件の事例についておはなしくださいました。
社会の生きづらさを、当事者の貢献も得る手法で解決していくスキームは素敵でした。
◆③については、
一般社団法人共働事業者よって屋 代表理事 重田益美さんによる講演。
よって屋さんも、地域の就労困難者含めたインクルーシブな働く場づくりをしながら、
超高齢社会・一人暮らし高齢者の急増・片付けが困難な人の増加という社会課題を解決するために片付け事業をスタート。
空き家の片付けを先延ばしにすることでの家や家財へのダメージ等々説得力もっておはなしくださいました。
ニーズが増す片付け事業に違いないですが、丁寧な誠意あるお仕事っぷりがとても信頼できるものであると同時に、
残されたものから垣間見える高齢者の暮らし方の課題も考えさせられるものでした。
◆空き家に関する相談窓口のリストも配布されていました。
昭島では利活用事例を把握していないと質疑応答でやりとりがありましたが、空き家は活かせば社会資源。
市内での利活用が進むべきです。