重症心身障害児者支援事業「キッズサポートてんとうむし」の見学へ行きました
キッズサポートてんとうむしの見学へ行きました。
一般社団法人Calin(カラン)昭島による、0~18歳までの重症心身障害児者支援事業となります。
https://www.calinakishima.com/
児童福祉法第7条第2項上で、重症心身障害児とは知的障害のある児童、肢体不自由のある児童又は重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している児童とされています。
そのようなお子さんがた向けに、キッズサポートてんとうむしでは
・児童発達支援(0~6歳)
・放課後等デイサービス(6~18歳)
の事業を実施しています。
てんとうむしは、生活クラブ運動グループが生み出した機能です。
組合員発!地域協議会の中長期計画で掲げました。そして生活クラブ運動グループのインクルーシブ事業連合のたすけあいの仕組みで組合員の出資による資金調達で、てんとうむしが立ち上がることができました。
(生活クラブ運動グループは、昭島の中に多様な必要な機能を生み出しています。介護の分野では「大きなかぶ」、居場所の分野では「地域のお茶の間」「ここっちゃ」、環境保全の分野では「水・緑・木地昭島店」、政治の分野では「生活者ネットワーク」。まだまだこれからも必要な機能はおおぜいの声を聞きながら、私発!でつくっていきます。 )
見学へ行った際には、近くの線路までお散歩へ行き、電車を見に行っているお子さんがたがいました。
電車見学以外でも、近くの公園へ行き地元の子どもたちと触れ合うことも多いそうです。
ご家庭では困難かもしれない外出の経験を増やし、また地元で認知され、いろいろな人々が共に生きるまちづくりのきっかけとなることも願っていらっしゃるとのことでした。
たくさんの絵本、いろいろな遊具もありました。
医療ケア、機能訓練をなさっている様子を見学しましたが、
日当たりがよくアットホームな雰囲気のなか
1日定員5名のお子さんそれぞれにスタッフの方々がマンツーマンで配置され
お子さんに寄り添っていらっしゃいました。
お子さんのみでなく、親御さんへの配慮もきめ細やかでした。
例えば、需要にあわせたバス送迎です。
現在37名の登録がなされているなか、昭島在住は11名、他は八王子、東大和、小平、福生、あきる野等、市外在住とのこと。
市外でも、バスで30分圏内であれば送迎をし、圏外についても
例えば小平の場合は玉川上水、八王子の場合は北野までお迎えへいったりと対処。多いと1日3-4回バスが出入りするそうです。
身近でお子さんに適したサービスがないと、そのためにお引越しするご家庭もあられるとのこと。
キッズサポートてんとうむしの利用登録者に市外の方が多数いることからも
重症心身障害児とされるお子さんむけの拠点が少ないだろうことが推測されます。
課題も聞いてきました。
まず、障がいのある子どものオムツ支給が後天性の場合はないこと。この問題は生活クラブ運動グループで昭島市へ昨年予算要望をしたときにも盛り込みました。
次に、てんとうむしが18才までであること。その子どもたちが18才以上になったときの次の居場所として、生活介護の支援が必要であるということです。
重症心身障害児のお子さんに目を向けて、問題への対処を家族で完結させず、地域とどのように繋がり
どう利用者を支えられるのかと試行錯誤を重ねられる様子に、
マイノリティであるとはいえ、日常生活を送ることに困難を抱える方々を
行政や地域の方々などどのようなキャパシティでもって支えられるのか非常に考えさせられました。