2022年3月代表質問 大綱1 我が国周辺を取り巻く安全保障環境について
毎年3月議会では、通常の一般質問に加えて会派代表質問が行われます。
先週みらいネットワーク会派の代表質問をする機会を頂きましたが、
昭島市のHPから動画がアップされました。
昭島市議会 議会中継 – 発言内容 (discussvision.net)
再質問ができず、持ち時間40分。
令和4年の市長の施政方針と、教育長の教育方針に沿って質問をする形ですが、
先輩方から親身にご助言頂き、勉強させて頂きました。
質問文と対する答弁を、大綱ごと報告させていただきます。
(大綱1は、動画では、
質問 3分頃
対する答弁 35分15秒頃から始まります。)
◆大綱1 我が国周辺を取り巻く安全保障環境について
【質問】
はじめに、2月24日、ロシアがウクライナへの全面的な侵攻を開始し、双方の命が失われている事態に大変な衝撃を受けています。この世に生を受けた全ての命は尊ばれるべきであるにも関わらず、そこに重きをおかない政治が招く国民の混乱、恐怖や絶望は想像するにあまりあります。戦争は最大の人権侵害であるだけでなく民主主義や環境の破壊にも繋がります。一連の動きのなかで核兵器大国であることを誇示する姿勢も、核兵器禁止条約に反する威嚇として断じて許されることではありません。一人ひとりがこれまで大切に築き上げてきた日々の営みや命を一瞬で奪いさる戦争は、いかなる理由をもってしても正当化できず、今回の国連憲章と国際法を踏みにじる侵略行為に断固抗議するとともに、日本政府は、軍事侵攻には毅然とした態度で臨みつつ、武力によらない紛争解決を宣言する憲法9条にそった平和的解決を訴えることを強く求めます。
それでは、ただいま議長のご指名を頂きましたので、通告に従い、みらいネットワーク会派を代表して質問を始めさせて頂きます。令和4年度から今後10年にわたり市の最上位計画となる総合基本計画が改定されますが、まちづくりの理念として「人間尊重」「環境との共生」を掲げています。人間尊重については、日本国憲法第11条で、基本的人権を保障し、第14条では、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により政治的、経済的又は社会的関係において差別されないとする法の下での平等を保障していますが、現実には社会は差別や不平等に満ちており、全ての人間が尊重されているとは到底言いがたい状況です。引き続き一人ひとりが主権者であるとの当事者意識を持ち、改善を求めていかねばなりません。また、憲法は国民の人権を保障するために国家権力に縛りをかけるものであることを、私たち議員や理事者側は改めて自覚すべきです。憲法に描かれる人権が保障され、誰とでも対等であり、違いを受け入れて力にしていく社会は、とても優しく平和なものに違いなく、その実現に向けて私もたゆまぬ努力をしていく覚悟です。
以上、あらゆる施策において、一人ひとりを大切に、持続可能な社会をいかに実現するかという視点を常に根底にもち、順次質問させて頂きます。
大綱1 我が国周辺を取り巻く安全保障環境について
昨年核兵器禁止条約が発効し、破滅的な結末をもたらす非人道的な核兵器は、国連憲章、国際法、国際人道法、国際人権法に反するものと断罪、歴史上初めて違法となりました。世界で唯一の被爆国日本は、米国の傘の下、核保有国、非保有国の橋渡し役としながらも保有国アメリカに歩調をあわせる姿勢は、被爆者、犠牲者の痛み、苦しみを限りなく踏みにじるものであり、国際社会からも厳しい批判にさらされています。昭島市議会は、1982年に党派、思想、信条、宗教を乗り越え行政とともに昭島市非核平和都市を力強く宣言し40年になります。私たち議会、市長、行政ともにその理念を引き継いでいく大きな責務があると強く感じます。さらには2月27日の安倍晋三氏の核共有議論が必要という発言は到底容認できるものではなく、断固抗議します。
我が国周辺を取り巻く安全保障環境について、また市が非核平和宣言都市であることに基づき、世界の核兵器廃絶をさらに求めた核兵器禁止条約への署名やオブザーバー参加を国に求めることについて、市としてどのように考えていますか。
また、広島、長崎開催の原爆禁止集会や慰霊祭追悼集会を市として支援すべきです。現地への子ども派遣も非常に意義があります。市独自の実施や実施団体の支援の考えがあるかお聞かせください。
次に、昭島市は横田基地に隣接する自治体であり、過去から現在にいたるまで、日常的に様々な被害を受けています。とくに、オスプレイが配備されて以降、新たに低周波騒音が加わりました。近年では、訓練コースも大きく変化し、C-130などの危険な訓練が市街地上空で繰り返され、夜間飛行もやみません。基地内での人員物資投下訓練が頻繁に行われ、誤投下も連続発生しています。常駐機以外の戦闘機類も頻繁に横田基地に飛来している状況で、飛行回数は大幅に増加し、市民からは騒音のストレス、日米合意事項を守らない超低空での訓練に対する不安など数多くの苦情が寄せられています。基地の存在による被害は、全国各地の市民に及んでいますが、堂々と米軍に改善を求められない国の姿勢は米軍を最優先した不平等の日米地位協定にあります。全国知事会も全会一致で国に日米地位協定の抜本的な見直しを求め、提言しています。新型コロナウイルス感染症対策についても、日米地位協定上、米軍に日本の国内法が適用されないことは問題です。飛行直下で最もその影響を受けている昭島市からも、地位協定の抜本的な見直しを国に求めるべきと指摘した上で、従来より、基地周辺の市民生活への影響が増していることについて、具体的に明らかにしてください。
【市長答弁】
それでは、みらいネットワークを代表されましての林まい子議員の代表質問につきまして、御答弁申し上げます。
初めに、大綱1点目、我が国周辺を取り巻く安全保障環境について5点にわたり御質問を頂戴いたしました。
まず、我が国周辺を取り巻く安全保障環境につきましては、施政方針でも申し上げた通りでありますが、近年、政治、経済、軍事にわたる国家間の競争が顕在化し、注視していかなければならないと思っております。
次に、核兵器禁止条約につきましては、核兵器を保有する国と保有しない国がある中で、昨今の安全保障環境に鑑みますと、世界唯一の被爆国としては、核兵器を保有する国、しない国それぞれに、非核平和を訴えていくべきと考えます。
次に、広島、長崎開催の原爆禁止集会や慰霊祭追悼集会への支援についてであります。平和への取組は様々な考え方があろうかと思いますが、私といたしましては、これまで取り組んでまいりました「核と平和を考える市民の集い」を中心に、市民の皆様とともに一歩一歩、着実に歩みを進めてまいりたいと考えております。
次に、市民生活への影響につきましては、航空機騒音測定調査結果からも、騒音測定回数は増加傾向で推移しており、また、オスプレイ配備後は、その運用にあたって機体特有の騒音や事故の懸念などにより、基地周辺住民の負担は増加しているものと捉えております。