2022年10月26~28日昭島市厚生文教委員会視察:①福井県越前市における高齢者福祉について
10月26日~28日まで、昭島市議会の厚生文教委員会の視察で福井県にいってまいりました。
初日は越前市で高齢者福祉についての視察。
越前市では、地域介護予防の3本柱として、
◆地域包括支援センター
◆生活支援事業(2層協議体)
◆つどい・サロン活動
を展開し、セルフマネジメントの支援をなさっていますが、
そのなかの施策のひとつ、つどい・サロン活動についておはなしを伺いました。
当市では、中学校区にある地域包括支援センターでの相談対応が長期化する事案が生じる状況を鑑みて、
概ね60歳以上の高齢者を対象に、
地域包括支援センターの管轄下でサロン事業をスタートしました
(昭島市では、管轄は社会福祉協議会)。
登録は、サロン団体からするのではなく、
区長(昭島市でいう自治会長のようなお役職)を通すことで、
地域での認知を拡げることを目指しています。
また、高齢者同士の顔がみえる範囲を意識し
町単位の多すぎず少なすぎずとなるよう設置数を調整することで
参加者の状況を確認し、必要な支援へ繋げることも可能となっているとのこと。
活動内容については、年間12回以上求められるサロン活動中、
健康講話、運動、音楽療法、栄養、口腔、薬についての講座を2回は必ずを絡めることを絶対条件として
サロン事業が展開されていました。
(交付金については、上記を網羅することで年間6万円が支給されます。
加算もあり、年間24回以上実施をすればさらに6万円が加算、
子どもとの活動を6回以上すればさらに6万円が加算(最大18万円の公布)されます。)
必須講座以外にも、
交通安全、特殊詐欺被害防止、悪質商法対策、防火、救急講話、ハーモニカ演奏、紙芝居、健康セミナー、市政出前講座、防災講話等々、幅広いテーマの無料出前講座や
越前和紙でのお花づくり、手品、絵本の語りと和楽器演奏、越前まんざい、民謡、陶芸、アイリッシュハープ、骨盤調整ヨガ等の有料出前講座、
外部施設での体験講座等の紹介もサロン団体への紹介資料に含まれており、バラエティに富んだ場づくりが支援されていました。
新規参加者の減少、後継者不足、会場までのアクセス等の課題に対し、
代表者に対する研修会や会議、地域包括支援センターの関わりの強化等でフォローアップしているそうです。
サロン事業以外の介護予防教室(健康運動指導士による週1回の運動広場、理学療法士による1ヶ月に2回の男性向けの筋力トレーニング、口腔・栄養などについて知識を得る週1回3ヶ月間開催の教室)も紹介くださいましたが、
全国や福井県の要介護認定率と比較しても
越前市のそれは低く(高齢化率29.20%、要介護認定率16.10%)、
工夫したお取り組みを伺えたことは非常に勉強になりました。
越前市のご関係者には、どうもありがとうございました。