昭島の水は大丈夫? ~PFOS・PFOA汚染~
1月30日、環境省が有機フッ素化合物(PFOSとPFOA、総称としてPFAS)への対応策を検討する「総合戦略検討専門家会議」の初会合を開きました。
以下のように各種報道がなされ、対して市民の皆さんの不安に対する昭島市の見解は市の公式HPに掲載されています。
PFASは、環境中で分解されにくく、高い蓄積性があることから、国内外において製造・使用等が規制されており、人体への影響としては癌や甲状腺疾患など指摘されています。
現在、日本では法的拘束力を伴う規制のもととなる「環境基準値」ではなく、水質管理の「暫定目標値50ng/L」が定められています。
昭島市では、年に一度の水道水の検査を給水栓について行っており、2022年度は東部・北部給水栓では7.5ng/ℓ、ペルフルオロヘキサンスルホン酸*1(以下PFHxS)は2.7ng/Lでした。
市内井戸については、都が2021年度から地下水モニタリング項目にPFOS及びPFOA、PFHxSを加え、概況調査(62地点)を実施。昭島市ではPFOS、PFOAは15ng/L。PFHxSが6.9ng/Lでした。
都は都内全域を対象に計画的に調査するとしていますが、昭島のどこの井戸の数値なのかは不明です。
以下は、昭島・生活者ネットワークのPFAS汚染への見解です。
汚染の状況を把握するため、すべての水道水源井戸の調査、市内の全井戸調査をこれまでも提案していますが、市に実施の考えはありません。
アメリカでは設定値が非常に低く改定されました。しかし、国は国内研究が少なく毒性評価が定まっていないとの理由で規制強化を見送りました。1月末に食品から摂取時の影響を調査する方針ですが、結論がいつ出るかは分かりません。PFASは数千種類あり、先回りの対策が必要とする専門家もいます。昭島市は、国に対し、暫定目標値ではなく日本独自の厳しい目標値を早急に設定することを、国に対し求めるべきです。また、「水と緑の昭島」というからには、市民の不安を取り除き安心して貴重な地下水を飲み続けるために「市内の全井戸調査」を行い数値を公表していくべきです。
多摩地域の市民団体が独自に始めた住民のPFAS血液検査*2の1月の中間報告で、2021年の全国平均値より、国分寺市においては約3.7倍高い数値がでたことに不安を感じる市民の声を頂きます。不安払拭のためにも水道事業者として調査を実施、対策を検討し、多摩地域の汚染の原因究明を都や近隣自治体と連携して積極的に取り組むべきと考えます。
*1ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)PFOS・PFOAの代替品として使用されているが、来春以降に規制が検討されている物質。
*2市民団体による昭島市における血液検査は、2月28日に実施予定とのこと。問い合わせ先は、以下URLにも掲載されています。「多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会」が設立 市民数百人規模の血液検査実施へ:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)