②玉川上水南側地区の地区計画策定に関する懇談会に参加(2023年7月22日開催分)

昨日は、第2回目の玉川上水南側地区の地区計画策定に関する懇談会がありました。

市の説明は、以下の第1回目の懇談会の報告に書きました。
https://hayashimaiko.seikatsusha.me/blog/2023/07/21/3024/
また、明日、23日からは市の公式HPから説明動画がアップされるようです。
https://www.city.akishima.lg.jp/s094/010/010/010/20140915210331.html

今回は主にあがった質疑部分でご意見・答弁を、自分の備忘も兼ねまとめます(20日と重複が多いものは一部載せておりません。ご了承ください)。

●全般
・市:地権者同意の法的根拠について、法では地権者の同意との書き方はされていないが、運用指針には理解が必要と書かれている。土地利用の制限をかけるので極力同意を得て昭島市都市計画マスタープランと整合性をとる必要がある。
・市:昨年2月の事業者説明会のあと、計画内容に変更があるかについては、昨年秋の環境アセスメントの調査計画書案では変わっていなかったため、市としてアセスに係る意見書、別途要請書をだした。現在協議もしているが、内容は今夏事業者が説明するが、開催にあたっ市民に分かりやすくいろいろな手段を使うよう求めていく。
・市:航空法・電波法・土地利用規制法等の法制度の範囲内での開発計画と認識している。
・市:準工業地域であるが工場をたてないことを地区計画のなかで定められるかという問いについては、建物の制限の項目はあるが、地権者の理解を得て進めるのが基本。また、都市計画マスタープランとの整合性について、今回の第2地域では工場的土地利用もすでにある。しかし、緑の拠点であることに間違いない。
・市:現在ゴルフ場が広域避難場所であるが、市民の生命を守るため地区計画にそちらについて盛り込めるかという問いについては、大規模災害で延焼を防ぐため開けた場所を広域避難場所としている。今後については分からないが、大きく開けた空間づくりや、何かあった際に逃げる場所になるよう求めてゆきたい。
・市:用途地域の選定要望は、以前よりさらに難しい状況でできかねる。だからこそ地区計画であり、所有者が変わった事態にも備える。
・市:反対と表明してほしいという複数意見については、市民が反対でも開発計画をやめろはいえず、市が開発をとめる権限はない。交通影響等々解決する必要ある、多くの課題があると問いかけ、検討を求めている。反対よりどう課題解決するかが大事。また、市が対応できることのひとつが地区計画。
・市:今回の懇談会の広報については、通常と異なり、駅の自由通路、ビッグやモリタウンにもポスター掲示をした。貼る枚数に限りはあったが、市としてできる範囲で周知をした。
・市:今回示したまちづくりのイメージについては、GLPと考えの交換をし一定の理解は得ている。地権者だけではなく、抜け落ちているところがないか確認をしながら、市民が求めるものは何か知りたく今回懇談会を開催。
・市民:水と緑、安心して過ごせる昭島をしっかり守り通してもらいたい。
・市民:地権者も主人公だが、市民も主人公。市民の想いもしっかり汲み取り、事業者の権利も守り、行政の最大の責任として市民の安全安心も守ってほしい。
・市民:開発計画により、市の各種計画が崩れていくため、見直しを求めてほしい。
・市民:全市民に対し、市が責任をもって説明会をし、安心して住み続けられると発信してほしいが、今回各所で夏祭りがあった。説明の回数や場所を増やしてほしい
・市民:交通問題は昭島にとどまらず、福生・羽村・東村山など近隣に及び、玉川上水は都が守ろうとしている。関係各所を巻き込むことが大事。
・市民:データセンターが建設されると、通信状態はどうなるのか。現状法律がないと想うが、情報インフラが錯綜しないのか。
・市民:未来を担う子どもたちが安全安心に学校生活を送れるようにしてほしい。
・市民:都市計画マスタープランで緑の拠点としている地区に地区計画がないことにおどろいた。地区計画があれば誘致すらなかったかもしれない。都市マスに基づいた地区計画が市内網羅されているのか、早急に確認に取り組んでほしい。

●緑・生き物
・市:環境基本計画上の緑率維持の方向で考えるが、地権者の理解も必要。農地が宅地化され緑がどんどんなくなっている現状もあるが、現状維持で市の姿勢をあらわしている。開発計画により同量維持は無理だと思うが、できる限り緑を残してもらえるよう新たな緑の創出を開発協議でも求めていきたいし、確認したい。また、41%維持については個々のお宅でもつとめてほしい。
・市:東西道路の新設により緑のネットワークが道路によって形成されないのでは、代官山緑地は周りの緑があり保全され、様々な生き物も生息している。これだけの緑を手放すと緑が多く水がおいしいといえないのでなどの問いや問題提起については、市も代官山樹林地だけでは十分ではないと考えている。代官山を核として玉川上水、イチョウ並木に繋ぐネットワークを形成するイメージ。道路で全て分断とさせず繋ぐ工夫が必要であり、そうした工夫を開発事業者に求める。
・市:生物多様性については、環境アセスメントでも項目があり、評価書案が今後でた際に意見を言いたい。また、地区計画策定に限定せず、専門家の意見をもらいながら検討を進められるようアドバイザリー会議を設置。都市計画、生物・緑、道路・交通関係に詳しい先生方が関わる。
・市:玉川上水の南側について、フェンスがあるところまでは都の土地である。
・市:遊歩道について、建物北側にあっては日影になり緑が育たないのではという問いに対しては、事業計画で充分検討されると認識。
・市:ゴルフ場の樹木データは分からない。ゴルフ場や代官山樹林地がこのまま残るのはあり得ないが、残せる樹木は残す。移植できるものは移植する。

●水
・市:データセンター冷却については、事業者の調査計画書では井戸水使うとあるが具体的な量は不明。今後環境アセスメントの評価書案に量がでてくるのではと考えるが、データがなければ市も協議しかねる。

●道路
・市民:周辺道路にも幹線道路にも余裕がないにも関わらず、市の公共の福祉に挑戦的。充分考慮して規制をかけることを慎重に判断してほしい。
・市:開発地区を東西繋ぐ道路について、地区計画では対象範囲の交通をどうさばくか考えた際に真ん中のはなみずき通りだけでは不十分。周辺は片側一車線しかないことも環境アセスメントの意見書で書いており、交通を分散するために補完する道路が必要。データがある訳ではないが、現在のはなみずき通りについても東や西に行きたい車があるであろうところ、なるべく手前で分散させることを考えている。
・市:東西道路について、開発事業でつくられるものは開発事業者の費用負担でつくる。ただし、いきどまりなど小さい道路以外は市に移管され、市が維持管理することになる。
・市:はなみずき、諏訪松中通りなでお、GLPの車両は全て左折で土地にはいる要求をできるかという問いについては、説明会の際に事業者も右折は考えていなかった。
・市民:地区計画は部分的な問題だが、道路はこの地区に限定できない。
・市民:昨年2月の事業者説明会後、松原立体の交通量を実際に調査したが、今後物流車が走行すると交通が麻痺する。また、2024年問題で業績も厳しくなるのではないか。物流センターをつくる場所ではなく、課題があるといってもらいたい。

●景観
・市:現在の計画書では一番高くて50Mを超えるが、大阪城・名古屋城ぐらいの高さである。許容されるのかという問いに対しては、景観的な配慮は必要。現在市では重点ポイントとして玉川上水をあげているが、多くの散策者がおり、北側に低層住宅がひろがっているため。それ以外はどうでもいいとは考えていない。

●今後の見通しについて
・市:GLPが建築確認申請をだす前に地区計画策定が必要という問いに対しては、地区計画を定めた上での開発となるよう、開発スケジュールとあわせて地区計画を調整

最後に、直近の市政関連の動きですが、7月28日(金)15:00~都市計画審議会が開催されます。
開催の事前通知の際には議題に含まれていませんでしたが、
玉川上水南側地区地区計画の検討について当日報告があることが分かりました。