2023年12月一般質問:大綱1-1 子どもの権利を踏まえた子ども・若者施策の推進のうち、子ども・若者施策を統括する組織について
一般質問の動画が市公式HPから配信されました。
→該当URLは以下となります。
(持ち時間は60分です。
1回目の質問は9分15秒ごろまで。
その後対する行政の答弁があり、
2回目以降の一問一答の再質問は、23分30秒ごろ~最後までとなります。)
→今回は、大綱2問、子どもの権利踏まえた子ども・若者施策(意見聴取と参加の保障、ヤングケアラー・若者ケラー支援)、GLP昭島プロジェクト(昭島駅北口開発)について取り上げました。
質問ごと分けて報告いたします。
大綱1 子どもの権利を踏まえた子ども・若者施策の推進について
◆今こそ子ども・若者の参加する権利の保障が必要
新型コロナウイルスパンデミック下では子どもの権利の保障が一層難しくなり、いじめ、不登校、自殺、児童虐待などの数字も年々非常に深刻となる状況に対し、子ども・若者が権利を尊重され幸せに今を生きるためには、子ども参加の取り組みは外せません。それが自他ともに尊重できる大人に育ち、持続可能な社会にも繋がると確信しています。
国はこども基本法に則り子どもの意見聴取と参加を強力に促進しています。市においても、子ども・若者施策を統括する組織が主導して、しっかり推進すべきであり、大人は子どもの声を聴きながら最善の利益と幸福を保障することに真正面から向き合わなければなりません。
2年前の定例会でも述べましたが、学校限らずあらゆる場面で子ども・若者が意見表明をし合意形成をする、さらには施策等に反映する。反映できない場合もフィードバックされる経験は、自己有用感・幸福感を高め、参加する権利を保障しながら主権者を育てる点からも、さらにはまちに活力を与えてくれる点からも重要です。
また、その際には子どもの権利への理解も欠かせず、市のこの間の取り組みの確認も兼ね、質問しました。
○まず、職員研修等については、今後は市が策定した子ども・若者未来対策推進計画の検証や評価を行っていくことに合わせ、必要に応じ、また機を捉え様々な形で実施するよう検討するとのこと。権利への理解あってこそ、施策が活きるため早急に取り組むべきです。
さらには、子ども・若者当事者に向けた周知を意識しながら社会での認知度あげること、
幼保学校等子どもの育ちを支える現場での定期的な理解促進も求めました。
昨年の公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン教員対象に実施した子どもの権利の認知度・理解度等調査では、内容までよく知っている教員の回答は21.6%であり、その他結果からも、子どもと接する時間が長い教員ですら正しく理解していない実情も明かになっています。
「子ども達が自分たちに関する事柄について意見を表明し、行政や地域、周りの大人たちがその声に真摯に耳を傾け、誠実に対応する、こうした取組の積み重ねが子どもたちの自己肯定感を育み、社会的自立につながっていく」との部長答弁、
「意思と人格を備えた「権利の主体者」として行われる子どもの意見の表明については、保護者や先生を始め周囲の大人たちがしっかりと受け止める必要がある。特に子ども自身を取り巻く環境づくりや子どもの将来に関わる選択が行われる際には、子どもを当事者としてその意思をしっかりと踏まえることが、子どもの権利を保障することになるとともに、まちづくりにおいて最も基本的なことがらの1つと考える」との市長答弁を実行するためにも、市・都・国総がかりでの着実な理解促進への取り組みが欠かせません。
○また、意見聴取の手法の検討も必要です。市では本年意見聴取の企画を活発に行っていますが、手あげしない子の声をいかにひろうかという視点も欠かせません。
国ではリアルやオンラインでの対面、Webアンケート、チャット、
都では子どもの居場所へのヒアリング、SNSを活用したアンケート、モニターなど工夫しています。
子ども・若者の一番近くにいる基礎自治体こそ、様々な角度から意見聴取にはげむべきです。
○さらに、聴きっぱなしではなく意見が聴かれたという実感に繋げることが重要で、フィードバックまでするべきです。国では、意見聴取した上で、どう反映したか、反映しなかった場合どうしてかフィードバックまでする施策をすでに実施しています。
https://www.cfa.go.jp/policies/iken-plus/
フィードバックの手法についても、昨年国の文書連絡でHPやSNS等での公開の具体例も示されており、今後確実に取り組むべきです。
○昭島・生活者ネットワークがかねてから主張してきた子ども議会・若者議会については、過去周年行事では実施の検討の余地があるとの答弁があり、改めて確認をしました。市長より、来年は市政施行70周年であり、前向きに考えてゆきたいとの答弁を頂きました。生きた主権者教育の場としてぜひ前向きに検討頂きたい。
◆若者施策への着実な取り組みを
市の子ども・若者未来対策推進計画の対象は、12~30歳未満、施策によっては40歳未満ですが、義務教育終了以降は支援の狭間に陥りやすい状況になります。社会の支え手である若者が自分らしく生き、その力が活かされる状態は社会にとっても確実にプラスになり、若者施策への着実な取り組みが欠かせません。
若者については、子ども期から若者期へ引き継ぐ課題・若者期特有の課題双方ありますが、若者施策の充実、相談先の明確化、若者に届く周知が必要です。
○市の若者参加に係る施策について確認。子ども・若者未来対策推進計画に示される施策展開について答弁がありました(以下の写真)。
しかし、計画策定前のアンケート調査結果によれば、当事者の悩みの一位は自分の性格や生き方、次に収入や生活、仕事や職場、就職と生き方や仕事にかかる悩みが続きます。時代やニーズにあった支援策が必要であり、就労対策を行う地域若者サポートステーションの必要性を訴えました。
立川市の子ども・若者自立支援ネットワーク事業に昭島も参加、
https://www.city.tachikawa.lg.jp/kodomoikusei/nettowa-ku.html
そのなかにたちかわ若者サポートステーションという職業自立を目指した団体もあり、昭島市民も利用可能で、広域での対応を図っているとの答弁。
https://public.sodateage.net/yss/tachikawa/
昭島市民も活用できるのであれば、その点しっかり周知すべきです。
○また、周知については、エンシス、青少年交流センター、ぱれっと等に相談先を記したカードを設置したりSNSから発信するなど若者がキャッチできる手法を検討することを求めました。
○相談先については、総合的なものとして東京都若者総合相談センター
https://www.wakanavi-tokyo.metro.tokyo.lg.jp/
などの周知を図りつつ、市が本年3月、3日間開催をした「若者なんでも相談」等を踏まえ相談体制の検討や各関連部署・機関とこれまで以上の連携・協力・協働に努めるとの答弁でした。
市単独の新たな窓口設置が困難な場合は、市の子ども・若者未来対策推進計画でも「複雑化している困難に一体的・重層的に対応できる体制づくりが必要」とするように、重層的支援体制は整備すべきです。
子どもの権利視点にたった子ども・若者施策の展開は、生活者ネットワークでずっと訴え続けており、今後もぶれずに動向を注視してまいります。