2023年12月20日:昭島市玉川上水南側地区 地区計画策定に向けた説明会

12月20日、昭島市玉川上水南側地区 地区計画策定に向けた説明会が開催されました。

地区計画について、7月開催の懇談会に続く「地区計画の具体的なルール等に関する説明」であり、
該当資料・説明動画等は昨日市のHPからもアップされました。

https://www.city.akishima.lg.jp/s094/010/010/060/20140915210331.html

◆説明内容について
前回懇談会の振り返りをした上で、具体的な検討内容が示されました。
方針には強制力はないものの、他の地区計画にはない緑化の方針を定める、
また、全国でも他では2基礎自治体でしか制定事例がない、地区計画等緑地保全条例を制定するなど
市の努力が伺えました。

一方で、建物高さの最高限度がGLPが示した計画より高くかつ制限をかけない区域があること、壁面の位置の制限、広大な緑喪失、発生交通量に変化がない等、納得いかない旨の質疑ばかりでした。
一番の問題は、現在の地区計画の検討内容が、市の都市計画マスタープランや環境基本計画と整合性がとれているとの行政の認識であると捉えました。この認識が違うと、議論が成り立ちません。

市はこれまで、東京都環境アセスメントの制度上での意見書提出、事業者への要請書提出のなかで、
具体的に問題点を指摘する尽力をし、11月24日にも、事業者に対し意見照会をしました。
※意見書
https://www.city.akishima.lg.jp/s069/010/010/010/20220927100551.html
※要請等
https://www.city.akishima.lg.jp/s096/010/010/020/20221110160547.html

市の各種計画、提出済みの意見書・要請書内容と開発計画が整合しているか、適宜チェックが必要です。

◆市の主な回答について
今後の参考になるよう、以下にまとめます。
はなみずき通りの自転車通行について、今でも危険だが、道路拡幅はできない。現況道路だけではなく事業地も使わせてもらえないか。安全な歩行空間・自転車空間が必要と事業者も考えているが、結論がでていない。
環境緑地の幅50CMは、南北の地区計画を参考に、GLP以外の地権者もいるなかで妥当な幅。別途協定締結としている通り、協定締結により空間確保するよう担保。圧迫感軽減とあるが、協定締結とあわせて壁面緑化や壁の前の植樹を求める。
東西道路新設は、環境基本計画(生物多様性保全)と整合、道路1本で壊されるものではない。哺乳類はロードキルがあるかもしれないが、その対策をどうするか等考える。はなみずき通り1本では土地利用を支えきれない。
玉川上水の基本軸の高さ規制に照らした際に、今回市が示した高さ制限が樹木の最高高さを越えているが、同内容は都の担当も確認済みで、樹木の高さが絶対条件ではないとのこと。多摩地域でも同様の景観計画を策定したところがある。市は事業者よりではなく、地権者の理解を得られる限度を示している。
・業務地区Aで示される建物高さ45Mについては、玉川上水から距離をとらなければならないとしている。高さ制限がないエリアについては、建築基準法がある。物流センターひとつとっても、日影規制があるが狭い敷地ほど規制が厳しく、いまGLPが示す計画内容がMAXと捉えている。また、モンタージュ写真を確認したところ、思っていたような圧迫感がみられなかった。あわせて樹木手前配置を求める。地権者の土地の権利、財産権を考えるとそれをつぶすための制限はかけられない。
・ゴルフ場等自然地とみなされないかは、多摩環境所に自然地でないと確認済み。
・市としても交通・環境課題が多く、本当に事業をするのか、片側一車線で渋滞が起きてテナントが入るのかと何度も確認してきたが、事業者は充分調査した上で実施すると。法の範囲内ですることをやめろとはいえないが、やるのであれば、市のまちづくりについて理解する、住民不安があるので意見を聞き計画に反映するよう何度もお願いしてきた。昨年2月の事業者説明会時より一定程度まちづくりの理解があると捉えているが、まだ市民とのコミュニケーションが足りていないのではと伝えている。
交通部分については、11月の事業者説明で充分と思っていない。警察や交通管理者、道路管理者と引き続き検討・協議が必要。事業者も引き続き前向きに検討するといっている。
既存道路が発生交通量に耐えられるかはわかりかねる。GLPに11月24日に意見照会をだしたなかで道路保全を取り上げたが、現行道路で対応できない場合は、道路打ち直しも前向きに検討するとの回答。今後交通計画が固まれば、具体的に確認。
交通課題については、今後交通管理者である警察が関わり、警察からの指摘・指導がある。その上で考えられた計画か確認。地域の意見はGLPが責任をもってやるべき。市としては、実際には、地区計画がなくとも事業が可能なところ、地権者を尊重しながら協議をし折り合い点をみつけなければならないが、みなの意見も聞き協議する。
・全市民の署名が集まった場合、事業者に伝えるが、市に権限はない。
流山市のGLP物流センターについて、流山市が市街化調整区域で、地区計画がなければ土地利用ができず、今回の昭島とは違う。

◆今後について
・明日、23日10~12時につつじが丘小学校体育館にて、2回目の説明会が開催されます。
・1月15日まで市民意見を募集しています。詳細は以下URLをご参照ください。
https://www.city.akishima.lg.jp/s094/010/010/060/20140915210331.html