演劇教育フォーラムに参加しました

一般社団法人プレイキッズシアター、特定非営利活動法人遊び・文化NPO小金井こらぼ主催の演劇教育フォーラムに参加。

小金井市長のご挨拶のあと、
小金井市での「こがねい子ども創作舞台プロジェクト」の事例を、小金井市教育長大熊雅士さんとむらまつひろこさんから、
兵庫県小野市での外国にルートをもつお子さんとご家族への演劇的手法を用いたプロジェクトの事例について、河嶋栄里子さんから報告がありました。

その後、平田オリザさんによる「新しい学力観、新しい学校観ーなぜ、いま、コミュニケーション教育なのかー」の基調講演を経て、
アーティストが公教育の中で活かす役割について、平田さん、大熊さん、小金井市小学校教員の村上聡恵さん、演劇教育ナレッジフォーラム世話人の小山裕嗣さんによる対談。

◆演劇教育というと、どのような内容であるのか、
そしてその意義があるのかとすぐにピンとこないかもしれませんが、
世界をみると演劇教育は公教育に取り入れられているとのこと。

いま日本の子どもたちが置かれている環境は、少子化に関わらず毎年更新されるいじめ・不登校・自殺者数をみるだけで過酷です。

私たちは、何が生きていく上で幸せなのか、
そのためにどのような環境で子どもたちに生きる力を育んでもらうのか問い直すべきときだといつも訴えていますが、
まず、人にとっての幸せとそのために必要な教育を考えた際に
今のままの一斉横並び教育の手法・学力測定の価値観では明かに幸せになれない。

これから学びの場で必要なのは、
文科省も示す主体性・多様性・協働性であり、数字では表せない非認知能力。
逆にこれは、多様性に富む学校だから本来育てられる、育てるべきことのはずです。

子どもたちの個性をつぶす一律の授業や同じ正解をだし記憶する学力定着を求めるのはどんどんIT化する社会状況にもあわず、
子どもたちの多様性を活かしながら、主体性・協働性も伸ばしていくことが求められる。
その手法のひとつの選択肢が演劇教育であると、説得力あるおはなしを伺えました。

例えば、日本でも、愛知県豊岡市では
平田さんご自身が教員研修等実施、
何年もかけて演劇教育(コミュニケーション教育)を公教育に根付かせ
子どもたちの授業参加の積極性向上等認識されているそうです。

◆ご登壇者の事前打ち合わせも見学させて頂きましたが、普及にあたっては
各お立場からのご苦労があることも分かりました。

まずは、なぜ演劇教育が子どもたちを幸せに育てていく選択肢になりうるのか
共感を得るきっかけをどのように各地でつくっていけるのか考えてゆきたいです。