2024年2月18日:GLP昭島プロジェクト環境影響評価書案に関する説明会

昨晩は、東京都環境影響評価制度に基づく事業者の説明会でした。
公には19:00~20:30までと案内されていましたが、
質疑応答前の事業者説明で1時間10分要したため、
質疑応答を延長し、21:20頃までの開催。

そもそもの説明会の日時設定からして
「なぜ、日曜と月曜夜の開催なのか」
「夜半では子育て世帯には参加しづらい」
「高齢者にも参加しづらい」等
様々な指摘が市民の皆さんからありました。

延長してくださったのは勿論ありがたいこととはいえ
そもそもの日時設定について、住民の参加しやすさの視点が残念ながら欠如していること、
まず冒頭書かせて頂きます。

説明内容については、
評価書案より要点を解説。
今回事業者が環境影響評価する各項目について一定の対策を施せば問題ないとの見解。

いずれの評価内容や結果も専門的な内容であり、その是非の判断が分かりづらいです。

それでも質疑時間には、市民の皆さんが、ときにはご自身で事前に熟読し懸念点を予め調べた上で臨まれたであろう
多岐にわたる問題提起が以下の通りなされていました。
・現在生きている生き物が工事にあたり逃げることへの対策の確認
→代官山から遠いところから工事着手し、動物が逃げるように促す。工事車両で生き物を殺さないよう仮囲いをし、一時的に保全区域ともする。
公園管理主体がGLPと市いずれかの確認
→今後市と話し合い決定
・昭島市都市計画マスタープランとの整合性
→もともと準工業地域であるが、マスタープランを把握した上で計画。歩道を整備したり、代官山緑地と繋がるところに公園を整備。閉鎖した緑から使える緑に。
・膨大な木を伐採・移植する可能性や、具体的本数が不明であることへの懸念
→新植するし、老木もある。適切に新しい緑にする。何本残せるかは今後工事施工会社とつめる。
つつじが丘ハイツからの景観のモンタージュ写真の有無
→ある。ただし、正面から撮ると樹木しかうつらず、斜めから撮影。
・立体駐車場の火災リスクへの懸念
→法律にのっとり火事にならないよう計画をする。
・評価書案の存在意義そのものに関わる、複数の調査手法上の問題により、この評価書案は議論に値するものではないという指摘
→評価書案は都で審議。不足は指摘してもらう。誤りや追加必要なものには対応し見解書をだす。
オオタカやアナグマについて専門的見地からの評価、対策が足りないという指摘
→ひろく行動していることは確認しており、ゴルフ場がなくなってすぐに餌場がなくなる訳ではない。専門家にヒアリングをかけて対応している。オオタカは一時的に影響あるが、周りが落ち着き餌場は改めて成立すると考えており、とくに公園の利用を期待している。アナグマも同様。餌場はゴルフ場があったときより減るが、最大限確保する。
アニマルパスはどこまで利用されるかなんともいえず。保障はできないが、最大限できることを検討。
土壌汚染評価を工事施工前に対応という姿勢は問題という指摘
→法律や条令を確認し、手続きを進めている。
日影の平均地盤面の数値について、評価書案本体との整合性の確認
→評価書案と同じ表記。
・コンクリート化されることで残されたあるいは新植された樹木の生態系が崩れることへの懸念
→未来永劫樹木が残るとは考えていないが、外周にあるものは一定程度残したい。ゴルフ場内樹木も老木があり植え替え対応も考えなければならない。樹木は更新し、よりよい環境で再形成。
・説明内容全般に対する不信感の指摘
→都の技術指針にのっとり評価している。環境影響審議会で専門の先生方にこれから審議される。動物については、専門の先生に聞いた上で調査する必要があると思い、専門家の意見を聴き調査。
モンタージュ写真が恣意的に選択されているという懸念と、例えばつつじが丘ハイツについては斜めから切り取っているが正面からの景観でないことの問題点の指摘
→正面から写真を撮ると、樹木とフェンスで空もうつらない。
・都の審議会でも複数委員が指摘した生物多様性の評価不足について、現状どのような専門家に聞きながらどのような調査をしたのかの確認
→調査についてはヒアリングをしたが、予測評価は事業者側のコンサルが実施。
モンタージュ写真について、木が目隠しをするため正面から撮影しないという事業者説明に対し、ゴルフ場内を歩いていると、木が目隠しということはないのではないかという指摘
→つつじが丘管理組合やブロックの集まり等参加し、どう見えるか聞いている。
大気汚染の二酸化窒素の数値について、つつじが丘通りの将来予測濃度が減少することのデータの読み取り方と、年間通じての平均濃度の確認
→それぞれの対象への影響を評価しており、将来予測などすべて関連しているのではなく、それぞれのページでデータは独立している。年間平均濃度は、評価書案には書いており、0.021ppm。
バックグラウンド濃度の定義の確認

→計画地周辺の代表となる測定で、公的基礎となる濃度。

大気汚染測定濃度について、走行中と同様に滞留時間の影響も評価すべきとの指摘
→アセスでは、交差点ではなく車が走行するところをとるのが一般的。

・最悪の影響に基づき説明し安心させてほしいという指摘
→都の技術指針に基づく評価をしている。

以上、質疑内容から確実にいえるのは、現状、市民の安心に資する評価書案ではないということです。

本日19時~、FOSTERホールにて2回目の説明会が開催されます。
どうぞ1人でも多くの方に、まずご参加頂けますように。