「子どもの絵はメッセージ」

9月に昭島で開催された、「子どもの絵はメッセージ」。

同じ内容の講演に、つい先日参加しました。

講師は、信國 有里さん(以下、企画案内より抜粋)。
「両親が昭島で54年間続けている『子どもたちのアトリエ絵の会』から学んだことを、公立の小中学校の子どもたちにも伝えていきたい。そんな思いで、図工.美術の非常勤講師をして20年以上、通常級で22年、特別支援学級で12年教えてきた。
保育士や教員の勉強会や子育てサークル等での出前講座多数」というバックグラウンドの先生です。

●子どもにとって、絵を描くことはなぜ大切か?
自分の頭で考え工夫する子になる。
ストレス解消になり、心が安定する。
身近な感動を表現できる子になる。
表現することを発見し、問い直し、また表現する。
などいろいろな理由があります。

●それでは、幼児の絵の発達を知り、自然にのばす方法は?
①ほめる
子どもは評価を気にする。
絵が嫌いになる原因は、周囲の大人やお友達の声かけ。

②描かない
目の前で描くことで、子どもが描けなくなり、発達が一時期中断してしまうことも。

③聞かない
分かりにくい絵であっても、子どもが何を描いたのか聞かない。自分が描いたものが何か理解されていないことが分かると、傷つく。

●子どもが描いた絵のなかで、とくに丁寧に描かれているところに注目しつつ、
実際にいろいろな作品をみながら解説を伺いました。

特に1人のお子さんの複数の作品を比較すると、1枚の絵からその子のそのときどきの発達段階以外にも、置かれている状況や心理状態等推測できました。
長期休暇明け、ゲームの絵を描くお子さんが多くなるとの現場からのお話には考えさせられました。
絵から、様々なことが読み取れます。

子どもが描いたあとの絵の扱いも大切。
一定期間貼ってみたり、目の前で捨てないなど留意するとよいようです。

子どもが日頃描く絵にどう向きあうか考えなおすとともに、自分がこれまでしてきた「描く」という行為ついても考えなおしたくなった講演でした。