2020年12月定例会一般質問 ③ICT機器への対応について問う
【質問にいたった経緯】
①GIGAスクール構想
GIGAスクール構想が前倒しで実施され、年内には小中学校で1人1台タブレット端末が整備されます。学びの個別化、協働作業、交流等 教育内容の充実や、特性があったり登校できない児童生徒への活用などICTだからできることがあると思われるところ、今後の活用内容と、あわせて身体への負荷を軽減する環境設定について確認をしました。
②5G基地局設置
現在、5G整備が促進されています。社会変革に期待が寄せられていますが一方海外では情報セキュリティーへの懸念や身体に与える影響の安全性が確認できていないと、イタリア、アイルランド、イギリスの自治体や、スイス、スロベニアなど導入を禁止・一時停止する自治体や国が出てきています。アメリカでも住宅地にスモールセル基地局を設置しないよう条例で規制する自治体が増えていたりと、国外に目を向けると様々な反応があります。
日本弁護士連合会も、基地局を新設する際の住民との協議を行う制度の創設、基地局の位置情報などを知るための情報公開制度、基地局や高圧送電線周辺での住民の健康調査の実施、電磁波過敏症発症者の人権保障の観点から、公共施設及び公共交通機関における携帯電話の「電源オフエリア」設定など求めています。市の5G基地局設置前の情報公開の考えを確認しました。
【市の答弁】
①GIGAスクール構想
→一人ひとりの習熟度に応じた学習、協働学習に用いる。具体的には、授業におけるデジタル教科書、ワープロ、表計算、カメラ機能活用とあわせ、学校行事(校外学習、宿泊学習)や家庭学習での活用も視野にいれる。
→仮称ICT活用マニュアルを作成し、全教員へ配布予定。教員研修は令和3年度に授業改善の研修を実施予定。ICT機器の準備、操作、メンテ支援等については令和3年度4月より東京都補助金活用し、ICT支援員を配置予定。
→ブルーライトへの対応は医学的評価は定まっていない。学習に支障をきたす恐れがあり、長時間画面を見続けない等留意する。
→電磁波対応については、文科省が示した学校校内LAN標準仕様に基づき無線LAN整備しているところ、現時点ではローカル5G導入は考えていない。ルーターを遠ざけたり、手元スイッチでオンオフをする電磁波暴露を減らす対策については、現在設置しているルーターの移設や機器交換に課題があり難しい。
→保健室がどんな生徒でも休めるよう有線LANを利用。
②5G基地局設置
5G基地局設置前の情報公開については、国の許可を得たインフラ事業者が事業を進めるため、他市の状況調査研究。
【答弁を受けて】
・1人1台端末環境について文科大臣メッセージでは、「誰ひとり取り残さない公正に個別最適化された学びや総合性を育む学びにも寄与するものであり、特別な支援が必要な子どもたちの可能生を大きくひろげる」と述べられています。
市としては、子どもたちにとってはまず視覚的に分かりやすい授業となる、また教員におかれては授業負担軽減でき子どもたちへかける時間を増やせるだろうことをメリットとして考えているようです。それぞれのお子さんの習熟にあわせつつも動画などみるのみではなく対話の促進にも用いられ、より世界を拡げられ様々なことに興味を持ち、主体的学びを深められる形になってゆくのか、注視してゆきます。
現在マニュアルを策定なさっているとのことですが、ベストな活用法をすぐに定めるというより、お子さんや現場の様子をみながら柔軟に最適な活用法を模索していって頂きたい。また、導入にあたっては、身体への負荷には必ず留意頂きたいと思っています。
「誰ひとり取り残さない」という点については、特に特性があるお子さん、学校へ行けないお子さんへの活用は積極的に検討頂きたく、ご希望があればよりよい形で模索・試行頂きたい。
・4月から大転換を迎えるところ、ICTスキルや教育に適性あられるICT支援員が不足なく配置されるかも気にかかるところです。
・GIGAスクール推進に係る電磁波対策については、②5G基地局設置とあわせ再質問の時間がとれませんでしたが、電磁波過敏症は化学物質過敏症と酷似した症状がでて、化学物質過敏症との併発率が8割、さらに慢性疲労症候群や線維筋痛症も併発しやすいといわれています。
最大の対策は、電磁波の発生原因から離れ、被爆時間を減らすことで、本年9月、12月議会で様々な地方自治体の質問でとりあげられていることも把握しています。因果関係が定かでない、また現在発症報告がない、ではなく、化学物質過敏症同様、予防原則の観点からできる限りの対策は講じて頂きたい。
※動画は、以下の昭島市 市議会のHPよりご確認頂けます。議員1人の持ち時間は60分。1回目の質問は35分ごろまでで、その後、一問一答の再質問にはいります。