八王子中央診療所 山田真先生のワクチン勉強会を開催しました
八王子中央診療所理事長 山田真先生をお招きして、昭島・生活者ネットワークでワクチン勉強会を企画しました。
山田真先生は「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」編集協力人、
「子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク」代表、
「障害児を普通学校へ」の運動にも長く関わっていらっしゃり、
生活者ネットワークとも縁が深い先生です。
私自身、育児の傍らで先生が関わる雑誌「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」「おそい・はやい・ひくい・たかい」に励まされることが度々あり、
先生からお話を直接伺う機会を非常に楽しみにしていました。
今回お願いしたテーマは
- ワクチン全般
- 新型コロナワクチン
- 子宮頸がん(HPV)ワクチン
先生は、反ワクチンとひとくくりにされることがあり、更に反ワクチンは陰謀論などと結びつけて捉えられることがあるが、ワクチンすべてを否定している訳ではない。
メリットデメリットを天秤にかけてプラスが多いと思えばすすめてマイナスが多いと思えばすすめない。
医療には光と影の部分があるが、光の部分ばかりクローズアップされるところ、
影の部分も皆さんに伝えたいといろいろな運動をしてこられ、
ご経験や様々な情報収集に基づくお話をしてくださいました。
ワクチン全般について
子どものときに病気にかからないほうがよいという考えもあるが、
一方、例えばヘルペス型のウイルスは子どものときに罹患して免疫がつくと大人になってかかりにくくなる。
アメリカは経済的な理由で子どものうちによくかかる病気に対し様々なワクチンをつくったが、先生はアメリカ型のワクチン予防の考えについては疑問を持っている。
ワクチンを子どものときに沢山うつことが将来的にどのような影響を与えるのか考える人は殆どいない。
対する日本はワクチン後進国とみなされ、どんどん導入されるようになっていること。
また、コロナ騒動ののち、子どものかかる感染症がすべて減ったが、免疫がなく大人になることは将来的に考えれば望ましいことではないはずなのに現状問題視されていないことなどおはなしくださいました。
私自身、第一子と第三子で子どもの年齢に7歳開きがありますが、
第一子では4種類(BCG、3種混合、ポリオ、麻疹・風疹)であった定期予防接種が、
第三子誕生時には8種類(BCG、4種混合、麻疹・風疹、Hib、小児用肺炎球菌、B型肝炎、水痘、日本脳炎)。
当時定期予防接種のワクチンそれぞれについて深く考えることがなく副反応が多いとされる日本脳炎以外は良かれとおもい接種をしたのですが、
まるで違う時代に子育てをしているような感覚になり、一体何に準拠しているのかと逆に予防接種制度そのものを信頼しづらいメンタリティになったこと、
第三子については、一部同日に複数の同時接種をしつつもすべて接種でスケジュールを組み立てることは子どもの急病など考えると非常に困難であったこと、
また子どもへの負荷や影響が不透明で、率直にいって逆に接種が心配になったことを思い出しました。
新型コロナワクチン、子宮頸がん(HPV)ワクチンについて
新型コロナワクチンについては、国も患者の質問に対する医師向けのガイドラインをだしていないなかで患者から毎日質問を受けており都度回答に苦慮しているとのこと。実際に勉強会後半の質疑応答の時間に、基礎疾患があり複数の医者に相談をしたところ医者ごとアドバイスが違ったと困惑した方が先生に所見を聞いていました。
国内の多くの開業医が購読している「日本医事新報」の最新号5月4週号によると、実際にまだ不明なことが多い。
(・感染予防効果については未確定。
・有効性は、3種類のワクチンとも高い有効率を示したが、臨床試験の観察期間が100~150日という短期間であり免疫持続性についての評価は十分にできていない。
・重症予防効果は期待できる。ただし、ファイザーの臨床試験は10人と限られていたため、さらに多数例の集積が必要。
・年齢による有効性の差異について、75歳を超える高齢者での有効性は今後の検討課題。
・基礎疾患での有効性の評価は十分ではない。)
今ワクチンを打っているのは何のためか?
効果ではなく、やったかやらないかを問題にしているのではないかとの思いもおもちであるとのこと。
懸念しているのは、
- 日本ではデータをとらないままスタートしたが、これは異例なこと(子宮頸がん(HPV)ワクチンについても日本での臨床試験が省かれる形)。通常は有効性を確かめるために日本にワクチンが入ってきても接種開始に3~4年かかるといわれていた。接種がはじまった現在も、打った人打たない人の発病率のデータを集めていないように思える。これでは実際に感染者数が減ったときそれがワクチンのためか自然減少か厳密に分からない。
- 接種日の体調。今回予約制になっているため体調があまり良くない状態でも無理して接種する人でた場合、非常に良くない。
- 遺伝子を身体にいれることについて。遺伝学者の発言もなく、すぐに反応がでずともどのような影響を及ぼすのか不明。
- 副反応疑いについては、2回目の予防接種で翌日に症状がでることが多い(医者に対しては休診にならないよう職員が同じタイミングで打たないようされているほど)。
→アナフィラキシーがでているが、アナフィラキシーはそのとき処置してよくなればよいというものではなく、しっかり追跡をしないといけない。
→2回目の翌日腕があがらないことが非常に多い。
2~3日でなおるといわれているが、HPVワクチンの副反応を考えると懸念が残る。
以前HPVワクチンを学校で打ち始めた際、養護教諭からあまりの痛さに失神する子がいると何度も聞いた。そのときは一過性の痛みで何日か痛みがとれることが多かったが、一方そのまま痛みが続き症状が強くなり動けなくなった方がいる。ワクチンの副反応はいろいろな時期にでてくることがあるが、時間がたってからは対処や因果関係の証明がより難しい。
(HPVワクチンについては、薬害に苦しむ方がいるがワクチンのせいでないとは、被害者に会ったら口がさけてもいえないはず。ワクチン起因でないなら奇病であると社会問題になってしかるべき。疑わない方は今後政府の方針をそのまま受けとめるだろうことを、懸念している。)
→日本では解剖ができる医者の数が少なく解剖されないまま原因不明であることが多い。因果関係の証明が困難(また、ワクチンのみではないが、病気の原因をあるなにかに特定することは非常に難しい)。
任意接種であることは自己責任にもなってしまうが情報が少ないところ、
現在集められた範囲のデータをもとに、先生ご自身は現時点では接種を考えていないそうです。
おっしゃっていたのは「迷っているなら今はやらない」。
予防接種についていろいろ考えると、ある程度ストレスがかかっている状態。ストレスがかかっているときに接種すると問題が発生することが多いので、相談してくる患者さんに対しては不安に思う場合は接種しないか、接種機会がこれでゼロになる訳ではないのでしばらく様子をみて待つようおっしゃっているそうです。
その他
コロナが終息しても怖いのは新しい生活形態。人とのリアルなコミュニケーションをとらないようになるのではないか。
例えば、聴診器をつかえない医者もでてきているが、医者は相手の顔をみながら顔色をみて世間話をし脈をとって血圧をはかるものであったが、コンタクトをとり診療していくスタイルがなくなり機械化が定着してしまうように、リモートの人間関係になるのではないか。
リモートでできることももちろんあるが対面で得られるものもたくさんあったにも関わらずそれらが失われること、ワクチン依存の医療がすすんでいくことを懸念なさっていました。
また、病気にかかるのがよくないこと悪だという認識が強くなってきているように思われるが、病気の人に接触しないのも病者への差別でゆがんだ健康観であり、コロナ以前の生活について考えなおし総括する必要があるとのお言葉でした。
私も非常に共感をするところです。
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現在、新型コロナワクチン予防接種法や手順、見通しについては、マスメディアでも大きくとりあげられており、
接種希望をする市民から予約について様々なご意見を頂いているところです。
希望する方がストレスなく接種できる体制づくりや、様々な生活環境の市民に届く見通し含めた情報開示は自治体の責務です。
一方、短期間で開発され検証もしっかりできていないワクチンで不安に思うとのお声もかねてから寄せられており
任意接種であるためより力をいれて
随時判明してくる有効性・安全性の情報双方ができるだけ正確にひろく市民に届けることも必要な情報開示であることを
先生のおはなしを伺って改めて再認識できました。