昭島市での12~17歳の新型コロナワクチン接種について

昨日昭島市の厚生文教委員会があり、そのなかで、12~17歳の新型コロナワクチン接種についても情報提供がありました。

接種開始予定日は、9月下旬頃から。
今後のワクチンの供給量等踏まえ、順次予約受付を行い接種スタートし、
対象者及び保護者に意する丁寧な情報提供にも努めるとのこと。
私からは、12~17歳の接種については、
市民間に、接種判断に足る公的機関からのメリットデメリットの情報がまだ理解されていないことを実感すること、
また新型コロナワクチンが治験中であり随時判明してくる情報もあるため
HPからもそれらにつき情報提供していくことを求めました。
(厚生文教委員会の場とは別に、接種案内をする際に丁寧に情報提供をすること自体は確認済み)
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接種を強く希望する方、不安に思い悩む方、絶対受けたくない方、私の周りにはいろいろな方がいらっしゃいます。
すべて尊重されるべき、選択は自由であるべきなのですが、
いずれの選択でもあとで情報にアクセスできなかったことと結果とのギャップで
後悔して頂きたくありませんし、
今回のワクチン接種は、現在の感染状況を踏まえ社会的意義から接種を語られますがそうした空気感や
周りが接種するからよく分からないけれどもなんとなく接種という動機は
特に小中学生の接種については防ぎたいと思っています。
本年子宮頸がんワクチンの薬害被害があり数年たってなお日常生活がままならず苦しむ方々、弁護団のはなしを聞く機会も度々あったため特に情報提供のあり方の重要性を痛感するところです。
私のスタンスは、以前SNSからも発信をしたとおり、
下記にも抜粋している、日本小児科医会の6月16日付緊急メッセージ4ページ目と合致します。
(学校等集団生活先での差別いじめもあわせ憂慮しているところです。)
慎重派でありバイアスがかかる情報発信にはなるのですが、
なるべくフラットであることを意識して
アクセスしづらいであろう情報を数点ではありますが、紹介します。
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◆日本小児科医会の緊急メッセージより抜粋
「御承知のように、小児の新型コロナウイルス感染症は従来株だけでなく変異株においても、感染者の多くは無症状ないし軽症であることが分かってきています。
一方現在まで我が国では本ワクチンにおいては、この年齢層における効果や安全性ついてのデータは得られておらず、諸外国においても接種後短期間での効果と安全性は評価されているものの、接種後何年か経過した状況での効果や安全性については全対象年齢においても評価がされていないのが実情です。しかし本ウイルスは容易に変異を起こしやすいウイルスであることも事実で、変異を繰り返すことにより感染性が強くなる傾向にあり今後も感染拡大が続くであろうこと、さらに今後重篤化しやすくなることも懸念されています。
この状況下では何としてもパンデミックを抑え込むための切り札として、ワクチン接種が拡充され、地域における集団接種やかかりつけ医での個別接種、それに加え企業接種の形での集団接種などが行われ、短期間で可能な限り多くの希望者への接種が可能な対策が講じられてきています。このような流れは、当然小児の接種にも及んでくることになります。
しかしながら、本ワクチン接種後の痛みなどの局所的副反応、発熱・倦怠感などの全身的副反応においても、高齢者に比べ年齢の若い方により多く発現することも分かっています。
さらに私たちはワクチン成分や接種手技とは直接関連性が薄い、接種時の緊張などからくるこの年齢特有の接種直後に起こる反応や、まれではありますが接種後しばらくたってから起こる反応が生じる可能性があることも、子宮頸がん予防ワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)接種後の反応等から認識しております。今後新型コロナウイルスワクチン接種対象年齢がさらに下げられることも予想され、小児への接種をより安全に実施すること、子どもたちを守ることは小児科医にとって極めて重要な責務であると考えています。」
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◆日本小児科学会のURLより、小児の重症化について
「Q:小児COVID-19患者の多くは軽症ですが、まれながら重症化する」とありますが、重症例や治療の現状を教えてください。
A:2021年6月16日現在、日本国内における20歳未満の死亡者数は0人です。日本小児科学会レジストリ調査では、累計報告数2,098例中、重症化しICUに入院した子どもが5例(0.23%)報告されています。また、日本集中治療学会の集計では、2021年6月15日現在、20歳未満で人工呼吸が必要となった人が8人報告されており、そのうち体外式膜型人工肺(ECMO)治療を受けた人が2人です。全員、集中治療を受けて軽快しています。
ただし、これらは国内発症したすべての子どもが登録されているわけではなく、正確な重症化率を表すものではありません。」
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以下、公的情報より、抜粋。
数字をどう読み取るかは、それぞれのご判断でお願いいたします。
◆厚労省
第48回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード
新規陽性者数の推移、感染場所(写真の年代別陽性者推移、感染場所は8月18日付)
◆厚労省
国内の患者発生に関する参考資料の「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)」(写真の年代別死亡者数、死亡率、重症者割合は8月11日付)
◆厚労省 副反応疑い(年代別副反応疑いの写真は8月4日付)