2023年8月19日 2回目GLP昭島プロジェクト計画概要説明会に参加しました
一昨日に続けて、市民意見と対する企業回答を知りたいと、
事業者によるGLP昭島プロジェクト概要説明会に参加しました。
事業者による概要説明の部分は、8月18日参加時のブログ記事に概要を書きました。
https://hayashimaiko.seikatsusha.me/blog/2023/08/19/3148/
昨日でた主な質疑は以下の通りです。
◆昨年2月からの計画概要変更のプロセス
→玉川上水は敷地でないからもともと手をつけないが、生態系と緑の保全の観点から繋がりについてしっかりと考えた。
データセンターを固めれば様々な意見に寄り添えるかと一つひとつの電力機能を高めて棟数を減らした。
物流センターについては、客に貸す割合をいち施設で高めることで、集約をした。
多数の意見を参考に、可能な形を追求した。
◆地域貢献棟について既存のフォレスト・イン昭和館を使うか施設を新しく整備するかのプロセスやスケジュール
→未定。
◆地域の祭りと重なり参加できなかった方もいるため、18日・19日の質疑を公表してほしい
→しない。どのように情報開示するか、行政とも話しており別途対応。
◆自治連に対するアクションとして、説明や他所の物流センターや祭りにバスチャーターをして連れていったり、GLPとして盆踊りに寄附をしているが、趣旨は。
→大きな説明会は今回2回目だが、自治連には協力してもらっているのが現状。
寄附については、他の開発物件でも隣接自治会に協賛しており、今回も同様。
◆説明会参加時に個人情報をだしたくないという意見があるが、プロジェクト推進室に何件同様の意見がきたか。
→正確な数字はここでは把握していないが、何十件もはないはず。
推進室のなかで情報共有されていないこともあったが、基本的には、「差し支えなければ協力を。どうしても抵抗ある方は書かなくても参加可能」と対応をした。
◆東京都環境アセスメントの調査計画書案について、多数の意見が寄せられ、都知事の審査意見書も出された。どう受け止めどのような調査をしているのか、調査内容をHP等で公表してほしい。評価書案がでてから意見をいっても間に合わない。
→・調査計画書に示した調査地点から地点数を増やしている。
大気汚染、騒音・振動調査は現在約20地点まで増やす。
景観については、10地点弱から30弱まで調査地点を増やし、様々な箇所からどのようにみえるか解析。
・動植物については、各季節ごと調査をすると示しており、従前通り。オオタカについては、2シーズンの調査と環境省の保護関連のマニュアルにもあるため、今回2シーズンとしており、結果をまとめている。
・評価書案としてのまとめを都としており、それが終わってからの公表。
◆様々な条例、国の法規制があるが、そのなかでも景観条例は重要。
景観形成基準では、玉川上水の左右100㍍では周辺樹木より高い建物は建ててはいけないとされているが、事業計画では整合性がとれない。他にも横田基地の管制規制があるが、そうした条例・規制に違反するのか。
→景観条例の中身を把握するなかで、都との協議を開始した。都からも意見・指導をもらいどのようにするか決めていく。
◆新設の東西道路については、福祉施設が周辺にあり危険であると東京都環境アセスメントの審査員から指摘があったが、審議のプロセスは。
→安全性を保てるよう対応している。
◆緑のネットワークとうたっているが、それを充分理解していると思えず、緑の質が全く把握されていない。
緑の量も質も不満であり、これでは生物多様性は守れない。
緑のネットワークと地域特性を踏まえた生物多様性をどのように考えているのか。
ゴルフ場の樹木がなくなれば、地球温暖化や地下水涵養に影響があり、緑被率も大幅に失われる。
データ分析が不十分な開発計画は認められず、ゴルフ場の緑地情報を示してほしい。
→敷地内調査は実施している。評価書案でまとめて資料として提示。それまで待ってほしい。
◆データ棟が稼働した際の水源と産業廃棄物量は。
→調査計画書では、ゴルフ場に既存の深井戸があり利用可能性があると書いたが、
今は、井戸からの取水は現時点で考えず、市の水道を利用で精査中。
産業廃棄物量については、年間量を集計し、評価書案で具体的数字を示す。
◆環境アセスメントについて、調査計画書案提出のあと、評価書案提出まで約1年の予定と示されているが、他の環境アセスメント事例と比較すると評価書案提出時期が早急である。理由は。
→先行調査を実施したり、調査計画書を出しながら並行して調査をしていた。
◆府中のデーターセンターと単純比較すると、今回プロジェクトのデータセンターは30万キロワット程度(原発の3分の1程度?)ではと推測している。周辺環境への影響が懸念される。データセンターのサーバー容量は。
→個別容量をだせる状況に追いついていない。熱・騒音、地域の電力インフラや周りのインフラへの影響を与えないような範囲内で計画。アセスのなかでもひとつひとつ調査していく。
◆交通シミュレーションを開示してほしい。
→動的シミュレーションのことをいっているのだと思うが、今回実施予定はない。
今はルートについてやっと方向性がみえてきた状態。
資料40ページの○印が調査実施ポイントで、右左折の処理が肝。
静的解析をして交通管理者と協議している。
また、資料37ページについて、新設道路で劇的に渋滞は解消されないが、周辺道路への影響を少なくする効果はある。
◆資料に著作権と書かれているが、なしにしてほしい。
→近くでお知り合いとみせある程度はよいが、大量にコピーして拡散されることを恐れている。
◆評価書案を出す前に交通に関する説明をするか。
→する。
◆データセンターについて、電源供給ストップした際に備える発電装置の安全性確保は。
→個別設計はこれからだが、データセンターという性質上非常に堅牢に設計されるため、災害時の安全性確保は念入りにする。
◆地下水について、深層と浅層がある。PFAS水質検査で深層は問題ないが、血液検査で昭島市民の血中からPFASが含まれていたことを考えると、浅層が深層に影響している可能性がある。また、ゴルフ場前は、飛行場であった経緯を考えると、土壌汚染の検査をせず開発行為をするのは危険ではないか。
→浅層から深層にはいっているかは否定できない。全く影響ないとはいえないと思うが、土壌汚染についていうと、環境確保条例、土壌汚染対策法の範囲内での資料作成で対応を進めている。
過去の情報は全て洗い出してしっかり把握し、協議を進める。
また、地下水調査については、観測井戸が計画地内に入っており、評価書案のなかで示す。
◆周辺400㍍範囲の住民への説明が全くない。またデータ開示も責任である。
→前回・今回の説明会では周辺500㍍の自治会に案内をした。
データは行政協議の途中で出せるもの出せないものがあるが、どのような影響を与えるかは評価書案のなかで示す。
◆市の各種計画と整合性とれているように思えない。緑率41%もどのように維持するのか。
→緑量は、建物をたてるためどうしても減る。
今後玉川上水沿いにみなが使える緑道や、施設内で安全に歩ける場所を使ってもらえるよう整備したい。
形は代わるが、都市マスに寄り添っていると考えている。
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一昨日は、交通関連についての質疑が多く、現在調整中な部分もあり、詳細は別に説明会を設けるとの回答でした。
昨日は、環境アセスメントや、細かな評価項目にもつっこんだ質疑がありましたが、評価書案提出まで公表できないとのこと。
しかし、これでは到底、市民理解を得られません。
例えば、今回のように1年半ぶりの説明会開催ではなく、説明機会をもっと増やすべきです。
また、一昨日、昨日とも、会場外では、市民団体がチラシ配布をなさっていました。
オンライン署名も展開されているようです。
開発が気になる、でも自分が何をできるのか分からないといった方は、
署名行動も一つの選択肢です。以下、ご参照ください。