「身の周りの日用品、どうえらぶ?」~化学物質過敏症のお話会

昨日は、八王子化学物質過敏症と香害を考える会代表の髙野さよさんに
お子さんから参加可能な化学物質過敏症の学習会でおはなし頂きました。

化学物質過敏症とは、
目には見えない何らかの化学物質が身体に取り入れられた結果、
化学物質に過敏状態になり、日常生活や体調への支障をきたしている状態

髙野さんについては、お子さんがコロナ禍に体調不良が続き、
当初は原因が分からなかったそうです。
香りが強いハンドクリームを近くの方がだした途端、
急に体調不良になったことをきかっけに化学物質過敏症の疑いをもち通院。

髙野さんご自身も幼少期から体調不良になられることがあり、
もしかしてと一緒に診察なさったところ、やはり化学物質過敏症でいらっしゃったそうです。
髙野さんには多種化学物質過敏症、繊維筋痛症、電磁波過敏症の診断があるそうですが、
40年以上たってからご自身の体調不良の原因が分かり
国では化学物質過敏症は予備軍を含めると13人に1人としているが
もっと多いのではないかとのお気持ちも持たれています。

報道等で取り上げられるのは重度の方が多く、
体調不良があったとしても、まさか自分がと思ってしまうかもしれませんが
巷には化学物質があふれている状態。

例えば、国が許可したから安全とは限らない物質の一例として、
戦後散布された殺虫剤・農薬であるDDTなど
一旦体内に蓄積されると、次世代まで受け継がれるといわれ
人体への影響が深刻なものや
柔軟剤などの香りを閉じ込めるマイクロカプセルは人体の血液からも検出されている事例など紹介くださいました。

(※柔軟剤とマイクロカプセルについては、以下の記事が分かりやすいです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230801/k10014147781000.html )

何十種類ものマイクロカプセルが入った柔軟剤の様子を、視覚からも分かりやすく伝えてくださいました。

 

市販の日用品の成分表示をもとに
化学物質の「安全データシート」で調べた結果も紹介くださいましたが、
人体に触れたくないような成分も含まれていることが分かりました。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/GHS_MSD_FND.asp

他にも、トイレットペーパーや生理用品等日用品について
何に注視して選ぶことが、人にも環境にも優しいのかおはなしくださいました。
髙野さんがおっしゃっていたように「買い物は投票」です。
消費者がまずは知る必要がありますが、それと同時に、制度の改善や周知啓発も必要。

髙野さんはお子さんが化学物質過敏症が原因で学校へいけないことをきかっけに
教育委員会や学校、ときには議員を通じて
その対応やそもそもの周知啓発の必要性についてやりとりを重ねた結果、
ある学校では、保健だよりで非常に丁寧な周知啓発のおたよりがだされたり、
教育委員会による教員向けの「学校における化学物質過敏症等対応の手引き」作成にいたったとのこと。

帰りがけに、参加者のお一人から、関心があり足を運ばれるこのような場以外に、関心ない方にいかに伝えていけるかも重要であるのではとの感想を頂きました。

昭島市においては、篠原ゆか議員による2度の議会質問を受けて、
ポスターが作成され、一部公共施設に掲示されました。
その後、私自身も議会質問をし、ポスターが学校等に掲示されていますが、その意図や詳細は伝わりきっていません。
(※過去議会質問は、以下URLに詳細を報告しています。
https://hayashimaiko.seikatsusha.me/blog/2020/12/11/1015/
また、昭島・生活者ネットワークの過去の取り組みを調べたところ、
以下写真の通り2001年から市議会で問題提起していました。
今にいたるまで長年の継続課題です。)

どのように周知やその他対策を充実させていけるか、
八王子市はじめ、近隣自治体の取り組みを調べてまいります。

髙野さんのご経験に基づくおはなし、
日用品の選び方、
行政への働きかけなど
いずれも大変勉強になりました。

ご参加者の方々とおはなしを共有させて頂けた機会に感謝いたします。

冒頭、私からは化学物質過敏症の絵本の読み聞かせをさせていただきました。