「パワーアップ!市民力」集会終わりました:プレーパークについて

昨日は、昭島・生活者ネットワーク「パワーアップ!市民力」の集会がありました。
最後に、市議会議員大嶽貴恵さん、ご参加者から応援メッセージを頂いたり、
今回一緒にチャレンジをする市議会議員篠原有加さんとご挨拶をさせて頂きましたが、ひとの繋がりの有難さを実感いたしました。
ご参加下さった皆様にはどうもありがとうございました。
冒頭1時間の学習会は、「今の子どもたちに必要なのは何?~おとなにできること~」の講演でした。
講師は、NPO法人「日本冒険遊び場づくり協会」、
「プレーパーク世田谷」「フリースペースたまりば」理事の天野秀明さんです。
世田谷の初代プレーリーダー、プレーパークの父と呼ばれる天野さんより
「遊び」のもつ価値、意義を確認し、子どもが自ら育つ力を育むために何ができるのかお話頂きました。
昭島市の次世代育成計画には「プレーパーク」の記載があるものの
いまのところ創設なされていません。
しかしながら、現在の子育て環境と照らしあわせた際に
プレーパークが非常に有用であると実感した内容でした。
自身は、国分寺、青梅、日野、国立、川崎、震災前までは昭島でも開催されていたプレーパークに
子どもたちを連れていったことがありますが、いきいきとした表情で次は何をしよう?とひたすら遊ぶまくる姿をずっと忘れられません。
親である私にとっても、そんな子どもたちを気持ちよく見守りつつ、自分も焚き火で食べ物を焼いて参加してみたり、周りの大人と語らったりとリラックスできる場でした。
今回はそんな冒険遊び場についてのイロハを知れました。
プレーパークは、1942年にデンマークから始まったそうです。
子どもの遊ぶ様子を観察すると、危ないからいってはいけないと大人が思うところの方が、子どもがはるかに活き活きと遊んでいる。
なた、おの、資材を用いて子どもたちが自由に創りあげていく場を準備、何かあったときのため大人も常時いる体制を整えました。
イギリスの教育学者が、1948年にロンドンの一画にも導入。
日本の安全、安心の考え方と対極にあるプレーパークですが、ケガをすることも含めて大人が保証することで、子どもが生きる力を育める場となるそうです。
日本では、1975年、親たちの取り組みが世田谷区を動かし、
1979年、国際児童年の記念事業としてプレーパークが採択されました。
住民と行政が二人三脚で取り組み、いまに至っています。
プレーパーク目指して引越してくる家庭もいるほど。
日常的にプレーパークに通うことで1歳からかなづち、2歳からのこぎりを使いこなしたりもできるようです。
遊びの価値とは何なのか?と40年間考え続けた天野さん。
周りからこの遊びをするようにと押し付けられたならば、それは遊びではない。
本人が自らやってみたい!という動機があることが遊びの価値であり本質であるという考えに行き着かれたそうです。
「教育」とは教える、育てるで、主体は教育する人。
教育者が価値を感じないことはスルーされ、同じことをできるようになることを求められる、ナンバーワンに価値が置かれる世界。
しかし、天野さんが考えた「遊育」は、遊ぶ、育つで主体が異なります。
遊育は、周りはさておき、本人にとって意味のある学び。
対象は子どものみではなく、大人の趣味の世界も含まれます。
万人にとって価値があるものではないが、唯一無二の私の世界、オンリーワンの世界です。
現在は、遊育が危機的な状況で、
都市化、システム化が進み、自分が生きている感覚を喪失しがち。
天野さんが小さいときは、大人がつくったシステムは公教育のみで、放課後は遊育放題。
しかし、今の子どもたちはどうか?放課後は?休日は?
塾、習い事、スポーツ少年団含め、すさまじいことになっており
私の世界を創りあげようがない。
いわれたことをこなすのが精一杯な状況が、早期教育から入っている。
昔と今で、システム化の状況がまるで違うようです。
また、少子化であることもこの状況に拍車をかけています。
少子化とは、イコール、大人の多大化。
大人が遊育の価値を知らないと、私の世界は到底育てられません。
そのため、プレーパークというシステムはつくるものの、なかはシステム化しないと考え、運営にあたられているそうです。
最後に、子どもの遊び場が確保できないことは、脳の発達にも関係があるとのおはなしもありました。
2-3歳でほとんど創りあげられる情動をつかさどる部分を先に育てるとよいものの、いまはしつけが先で「あれをしたい!」はNG。
そうすると人間は不快なままではいられないため、物事に関心をもたなくなったり、あるいは感情をコントロールできなくなったり、うつ、ひきこもりになったりのリスクがあるそうです。
命が大事だという教育は受けても、私の世界ができていない。
生きている実感をもてないまま育っていく。
アイデンティティの確立にも影響するそうです。
アイデンティティとは、記憶でつくられていくことが脳科学から判明してきたが
不安な記憶が残ればネガティブなアイデンティティができたり
自分で物事を決められなくなってしまう。
遊ぶことは魂を育てることでもあるのだというお言葉で講演が終わりました。
私の政策にも掲げているプレーパークですが、
今回ご参加下さった方々、
過去昭島でプレーパーク実施に関わっていた方々、
今回お運び頂いていなくとも冒険遊び場に関心がある方々、
現在の子どもの遊び方に疑問がある方々 他の
お力も借りて、ぜひ一度昭島に体験の場を設けてみたいと思えた講演でした。
プレーパーク以外の政策についても、
昭島・生活者ネットワークや大嶽議員の政策を、篠原議員としっかりと引き継いでまいります。
いつでもご意見をお寄せください。