2022年3月代表質問 大綱3 脱炭素社会、環境負荷低減への取組について

毎年3月議会では、通常の一般質問に加えて会派代表質問が行われます。

先週みらいネットワーク会派の代表質問をする機会を頂きましたが、

昭島市のHPから動画がアップされました。

昭島市議会 議会中継 – 発言内容 (discussvision.net)

再質問ができず、持ち時間40分。

令和4年の市長の施政方針と、教育長の教育方針に沿って質問をする形ですが、

先輩方から親身にご助言頂き、勉強させて頂きました。

質問文と対する答弁を、大綱ごと報告させていただきます。

(大綱3は、動画では、

質問 9分40秒頃

対する答弁  42分10秒頃から始まります。)

大綱3 脱炭素社会、環境負荷低減への取組について

【質問】

先進国に暮らす私たちが化石燃料を大量消費した結果、気候変動が生じました。先進国がすべての人々の暮らしや生態系に配慮した取り組みを行うことで、化石燃料をあまり使ってこなかった人々が被害を被っている不公平さを正す気候正義の視点を持つべきです。

国においては、岸田文雄首相がCOP26で化石燃料の火力発電を推進し、さらには未熟でコストがかかり化石燃料の採取にも繋がるアンモニア・水素を使った火力発電をゼロ・エミッション火力と位置づけアジア全体で推し進めると発言したことで、不名誉な化石賞を受賞しました。また、原子力発電についても認識を改めるべきです。原子力発電には温室効果ガス削減に繋がる大きな効果はないという研究もあります。処理法が定まらない核のごみをだし続け、ひとたび事故を起こせば人命に関わり、長きにわたり地球環境にもダメージを与える原子力発電はゼロを目指して再生可能エネルギーに転換すべきです。

一方、市においては施政方針のなかで人類の存亡をかけた状況であるとの認識のもと、様々な具体策を掲げていることを評価します。2月28日国連の機構変動に関する政府間パネルが公表した最新の報告書では、このままでは対応が難しくなる、適応の限界を迎えると警告しています。誰もがこの危機の当事者であり、残された時間がごく僅かである自覚を持つことを足元の自治体から促すために、施政方針が速やかに実現されることを強く期待しています。

気候変動の不利益を被るリスクが高い若者の危機意識はとくに強く、市内においても、地球環境問題に当事者意識をもって自主的にごみ拾いを行う高校生ボランティア団体や小学生グループの動きがみられます。ボトムアップで声を吸い上げ持続可能なまちづくりに活かす仕組みづくりの必要性と、市民協働、市民一丸となって気候危機に取り組むべきと考えますが、今後の具体策はどのようにお考えでしょうか。

次に、脱炭素先行地域エントリーに当たっては、様々な施策展開が必要となります。

今後市内各地で大規模開発予定もあり、まちのエネルギー量・温室効果ガス排出量に大きな変化が見込まれますが、省エネ・ゼロエミッション、自家消費型発電は最低限徹底すべきです。考えをお聞かせください。

また、各種開発にあたって、全力で施策をすすめる気概について、あわせて「環境との共生」をまちづくりの理念として掲げる本市が、脱炭素に先進的に取り組むモデルとなる大きなチャンスともすべく、脱炭素条例など条例制定の考えがあるかお聞かせください。

【市長答弁】

続きまして、脱炭素社会、環境負荷低減への取組についての細目、地球温暖化・気候危機対策について市長の見解を問うについて2点御質問を頂戴いたしました。

初めに、気候危機についてであります。

近年、地球温暖化に起因する集中豪雨や猛暑などの異常気象は、気候変動(climate change)として頻発し、今や気候危機(climate crisis)と称される中、環境への負荷を最大限減らしながら、災害にも強いまちづくりを進めていかなければなりません。

地球温暖化対策実行計画及び地域気候変動適応計画を包含した新たな環境基本計画、また、国土強靱化地域計画を包含する新たな総合基本計画に位置付けた施策展開を図り、地球環境に最大限配慮しながら強さとしなやかさを持った安全・安心なまちづくりを進めてまいります。

次に、脱炭素社会の実現に向けた建物につきましては、既存・新築に関わらず、各建物がZEBやZEH等、省エネ・創エネ機能に優れ、環境に配慮した構造を選択していただくよう、機会を捉えて、積極的に周知・啓発に努めてまいります。

なお、脱炭素条例につきましては、制定する予定はありませんが、新たな環境指標・目標として、2030年度までに市の事務事業に伴う温室効果ガス排出量について75%削減するカーボンクォーターを目標として掲げ、先ずは、市が一事業所として、率先し脱炭素社会の実現に向けた具体的な取組・行動を実践する中で、市民の皆様の共感を築いてまいります。