昭島駅北口大規模開発(GLP昭島プロジェクト):代官山の生態系上位の生き物から地域の生物多様性を考える

昨日は、昭島巨大物流センターを考える会主催、生き物についての学習会に参加。

生態系上位の生き物が生息しているということは、豊かな生態系があることの証明。

今回は生態系上位の生き物であり、東京都の本土部で絶滅の恐れがある野生生物について解説した
都のレッドデータブックに載っているオオタカとアナグマについておはなしを伺いました。
※レッドデータブックはこちら →
ttps://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/400100a20230424184941875.html

オオタカについておはなし下さったNPO法人ふるさとの森づくりセンター理事長の浅原俊宏さんが
何度も問題提起なさっていた言葉は、
オオタカに特化するのではなく緑地全体で捉え、生物多様性保全をからめ木を残す目的を考えること、
最終的には「未来の子どもたちに我々は何を残すのか」ということ。

また、環境省が掲げる30by30(2030年までに国土の30%を自然環境エリアとして保全)に向けた自治体の取組みとして
どのようなアクションプランを持っているかも要確認とのことでした。
※30by30はこちら →
https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/index.html

アナグマについておはなし下さった東京農工大准教授地域生態システム学科准教授の金子弥生さんは、
代官山で確認されたアナグマについては、生息確認されたならぜひ大切にしてほしく、
今の環境を維持し見守る必要があること、
ハビタット(生息地)の面積を減らすと代官山の限定的なえさや水場の条件で暮らすアナグマが影響を受ける可能性があり、保全に取り組むことが望ましい地域であることをおはなしくださいました。

車両の渋滞緩和のため、計画地内に新設される予定の東西道路については、両先生とも危惧なさっていました。
浅原先生からは道路部分は緑自体がなくなり、機能しなくなること、
また、金子先生からは、道路の生態系に対する影響として、主要なハビタットの消失・断片化や
移動経路の分断によるハビタット間の移動の障害・孤立等
生息地としての質が落ちることが分かっており、だいたいの動物は質の影響を受けることおはなしくださいました(アナグマについていえば、穴を掘れるよう足が短く走る機能は低いため、道路には弱い生き物であるそうです)。

それぞれの生態について詳しくおはなし下さったことで、愛おしさが湧き、
生き物保全を願う気持ちはより強くなりました。
両先生方、また場を設けてくださった昭島巨大物流センターを考える会さんにはどうもありがとうございました。