東大和暑さ対策プロジェクト学習会「地球沸騰化を生き抜く「いい日陰」の見つけ方」
東大和・生活者ネットワークでは、「暑さ対策プロジェクト」を立ち上げ、
市内の通学路のコンクリート歩道や公園(人工芝、樹木付近、遊具付近等々)を熱中症指数計で測定。

その結果も踏まえながら、
都市・建築環境工学、ヒートアイランド、環境気象学がご専門でヒートアイランド学会会長でもあられる
三坂育正武蔵野大学工学部サステナビリティ学科教授に講演いただく学習会を主催しており、参加しました。


①暑さの現状・暑さ指数と熱中症に関する最近の情報(動向)
②人の体温調整機能(熱中症にならない仕組み)
③熱中症予防対策の基本
④暑さに強いまちづくり
につき様々なデータ交えておはなしくださいました。
災害級ともいわれる暑さ対策は機会損失、さらには命にもかかわる大きな問題。
科学的データに基づく対策を提案してくださいましたが、
確実な取り組みが必要です。
↓以下、概略
①暑さの現状・暑さ指数と熱中症に関する最近の情報(動向)
●東京など都市は、地球温暖化に加え、ヒートアイランドの影響で気温が上昇している結果、
熱中症による死亡者・救急搬送者ともに増加。
しかし、熱中症は適切な予防法を知り、実践すれば防げる。
●年代ごとの特徴もある。
・高齢者:2020年23区データによると、熱中症死亡者の大半が65歳以上の高齢者であり、
死亡者のうち9割が自宅での発症。エアコンがあっても半数が利用をしていない。
(⇒エアコンの適切な利用が重要。)
・若年層:スポーツや作業中の発症が多い。
●人の体感温度は気温だけでなく、
日射や赤外線等の放射、湿度、風速が大きく影響する。
●昨年の都内の暑さ指数(WBGT)を確認すると、7~8月の日中の屋外空間はほとんどの時間が危険であり、
労働時の活動、生活上の活動、スポーツ、イベントなどの機会が喪失され、経済活動の停滞にも直結する。
②人の体温調整機能(熱中症にならない仕組み)
高齢者は暑さや熱ストレスの感度も落ちる、高温化した路面からの赤外放射を受けやすい子どもも注意が必要である等
傾向も踏まえつつ、まずは体の仕組みを把握する。
③熱中症予防対策の基本
日陰の熱負荷は日向の約半分であるように、
日陰、さらに、周囲の表面温度が低い場所(緑や濡れている場所)、
風通しの良い場所は体感温度が低いため
休憩をとる際にも回復に適切な場所さらには時間など選ぶ。
その上で、体の生理反応で体温を調節する自律性調節機能について考えた際に
とくに梅雨明け前に汗をかきやすい体をつくっておくことが大事だが、その分の水分補給も重要。
また、熱中症指数や心拍数などモニタリングを通じて自分の状況を知ることで、
必要な対策をとる行動に繋がる。
④暑さに強いまちづくり
まちなかでの熱中症リスクは、日向・日陰に加えて風通しも重要。
また、日よけそのものの温度があがらないことを考えると、植物が最も効果的。
熱中症リスクの低い空間を増やすことが重要であり、
対策対象となる人・空間(高齢者・若年者、道路・公園等)
に応じた対策を講じれば、空間の利用者数が増加するデータもとられている。
新たな創出のみでなく、すでにある地域資源を活かす取り組みもしつつ
連続した日陰空間やクールスポット等の対策を講じれば
賑わいの創出や高齢者のフレイル対策等にもなる。
※参考情報
熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual_ov.php

